花組 MESSIAH(メサイア)-異聞・天草四郎- 感想
先日宝塚花組のメサイア/BEAUTIFUL GARDENを観劇してきました。
7、8年ゆるい宝塚ファンでしたが、今回初めてSS席最前で観ることが叶い、この感動をどうしても書きとめておきたくて、ブログを作ってしまいました。
ということで、さっそく内容と、個人的な感想を書いていきたいと思います。
※ネタバレ・記憶違い等ご容赦ください。
ミュージカル『MESSIAH(メサイア) −異聞・天草四郎−』
開演する少し前から波の音が聞こえていて。
徐々に暗くなり、あ~~~始まるな~~と思った時、
目の前のオケボックスから誰かが上がってくる。
一瞬なにが起こったのかわかりませんでしたが、
パッと見上げたらそこにはみりお(明日海りお)が。
もうオーラ、存在感がやばい。
みりおちゃん(普段呼んでる)なんて言ってられないこれは。明日海りお様。
と放心状態で暫く話が頭に入って来ない事態が発生。
間に光くんの場面があるんですが見事に聞き逃しました。
この公演ではみりお演じる天草四郎は、元は海賊という設定。
史実をよく知らないまま観た人間としては、海賊時代のオラオラ系と、
馴染んでからの性格両方楽しめるので普通に良いと思いました(安易)
嵐に合い天草へ流れ着く夜叉王(天草四郎)/みりお。
そこで小左衛門/あきら(瀬戸かずや)他、島の人々に助けられて、
四郎という名をもらい、天草四郎として物語が進んでいく。
あきら、また華ちゃん(華優希)と親子の役でちょっと微笑ましくなりました。
一方で、南蛮絵師のリノ(柚香光)と流雨(仙名彩世)は
天草と島原の間にある島で、ひっそりとキリシタン達の為に聖人画を描いて暮らしている。
光くん、今回のお役個人的にこれまで見た公演の中で一番良かったです。
かなり難しい役どころだったと思うのですが、リノという人物が降りてきていて
「演技」感が無くなったように思います。
ゆきちゃんは、前回に続き包容力というか母性あふれる女性の役。
(リノが絵を描くときのモデルということなので、
ゆきちゃんに似せてるのかな…?とたくさん置いてある絵画を見てみましたが、さすがに違った)
そんな中、キリシタン弾圧を加速させる幕府側。
藩主の松倉勝家/ちなつ(鳳月杏)の悪役っぷりがとにかく神がかっていました。
同じく幕府側の松平信綱/マイティ(水美舞斗)も重要な役柄で、
職務的な責任感と、キリシタン達に同情し助けてあげたい気持ちとで、
入り混じる繊細な部分を見事に演じていました。
源氏物語や雪華抄でも思いましたが、マイティは青天がめちゃくちゃ似合うんですよね。
顔立ちはハーフっぽいのに不思議。
そして話は進んでいき、
一番の見せ場であろう天草で四郎が島民たちに訴えかける場面。
なぜ神は苦しい時辛い時でも沈黙したままなのか?
死んでから天国(はらいそ)に行って意味があるのか?
と、どうしようもない感情を全部出し切って叫ぶ四郎……というかみりおの気迫が
物凄くて。
いやトップスターがこんなに涙やらなんやら晒け出すことあります??
これを組子たちは毎回見てるんですよね…。半端ないです。
内容も相まって胸が締め付けられました……。
ただ、四郎は生きるために戦おうと呼びかけ、
島民たちもそれについて行った訳ですが
結局(リノ以外)全滅してしまって。
ラストシーンで天国で皆が幸せそうな顔をしているのを見ると、
何とも言えない気持ちになり涙。
四郎と流雨は神様のような金の衣装で、本当に宗教画のようでした。
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最初こそ舞台との距離感にそわそわした状態でしたが、
お芝居自体が良かったので、意外としっかり見れるもんなんだなと。
ただ銀橋でお芝居している時だけ、
近すぎて内容が頭に入って来ないのはどうにもならない気がしました。
一番近さを感じたのは松倉勝家/ちなつ様が刀振り回してる時。