雪組『ファントム』感想
ファントム観劇してきました。
当日券狙いでダメ元で行き、なんとか立ち見で。
蘭蘭コンビのお披露目で観劇したことがあるので、内容は把握済。
だいきほという稀に見る歌うまコンビによるファントム、期待しかありませんでしたが、期待以上でした。
・だいもんの歌のうまさは、もう宝塚の域を越えた何かのような気がします。
歌だけで感情や情景があれほど表現できるのって本当にすごい。
息遣いひとつですら美しかった。
間違いなくだいもんの代表作になったと思います。
・きほちゃんも、やっぱり歌唱力がすごい。
。ビストロの場面や、My True Love(エリックに顔を見せてと伝える場面)も歌が上手いと説得力が違いますね。
・咲奈ちゃんのキャリエールは、
こんな渋い役が似合うようになったんだなーとしみじみ。
しかも歌もめちゃくちゃ上達してる…。
エリックとキャリエールのYour Are My Ownはだいもんに負けないくらいの包容力ある声で感動しました。
(気が早いかもですが)咲奈ちゃんが次の雪組を背負っていく未来がちょっとだけ見えたような気がします。
フィリップとアランは役替わりで、観たのは翔くんフィリップ、あーさアランの回。
・翔くんフィリップはプレイボーイの名にふさわしい超ビジュアルでもう居るだけで華やか。
あとは本当に歌ですね…。本人比では好くなってるんですけど上が凄すぎるんで…。
・そしてあーさアラン。
うーん老け役やるには顔が可愛すぎる。
でも歌はびっくりするくらい上手い。
正直翔くんとあーさを足して二で割りたい。
あと気になったのは
・子供エリックがめちゃくちゃ歌が上手かった。
・エリックの従者って男だけだった気がしますが今回は女の人も居る。
それと今回は、新しく映像演出が増えていました。
最近よく使われてますが、今回のものは結構好きです。パリの街から地下に誘われるオープニングの演出とか雰囲気があっていいですね。
個人的に今年上演目の中で1、2位に入る良演出、良曲、良キャストな舞台でした。
宙組で「オーシャンズ11」再演
月組 エリザベート-愛と死の輪舞ー 感想2
◇たまきち(珠城りょう)/トート
生命力あふれたトート(矛盾)という感じでした。
全体的に大きいので黄泉の"帝王"感はあった。
でも"死"というにはやっぱりちょっと元気ありすぎたかな…。
ちゃぴシシイとのバランスはとても良かったと思います。
◇ちゃぴ(愛希れいか)/シシイ
※前の記事に。
◇みやちゃん(美弥るりか)/フランツ
いつものみやちゃんの妖艶さや歌い方のクセが無く
あのフランツになってて驚きました。
(ポスター画像見たときは正直一番合わないのでは…と思った)
私が個人的に好きな部分はマダムヴォルフのコレクションを見たときのドン引きっぷりです。みやちゃんの細かい演技が好きです。
歌も本当に上手かったのですが、
高音が若干危うい…のが目立ってしまっていたのが…。もったいなさすぎる…!
◇れいこ(月城かなと)/ルキーニ
え!?ルキーニってこんなにイケメンな顔だった!??
と、終始目で追ってしまうくらい顔がいい。
ボーイの衣装とか似合いすぎててやばい。
あのビジュアルで美貌を保てる月城かなと凄い。
オープニングでは狂ってる感はあんまり感じなくて
淡々とこなすなと思いましたが、
段々狂気が増していってラストで爆発するタイプなんだなと。
◇ありちゃん(暁 千星)ルドルフ
ありちゃんってこんなに憂いのある役できるんだ…!
と衝撃を受けました。(どうしても可愛い少年のイメージだったので…。)
大人ルドルフの出番って少ないですが、その間の存在感が半端じゃなかったです。
ありちゃんルドルフ回を見れて良かった。
まゆぽん(輝月 ゆうま)/マックスや、晴音アキちゃん/リヒテンシュタインの95期組の安定感も良かったです。この二人にはこれからも月組を支えていってほしい。
あとは、白雪さち花ちゃんのマダムヴォルフとか変に小綺麗な感じがなくてハマってるな~と思ったり。
めちゃくちゃ歌ウマな人は居ないけど目立って下手な人も居ないので
意外と観やすかった(聞きやすい?)なと思いました。
ただ今回あんまり席が宜しくなかったので、もう一回センターで観たかったな… 。
まあ今までチケットすら取れなかったので、一度見れただけでも凄いのかもしれません。
月組 エリザベート-愛と死の輪舞ー 感想1
観劇してきました。
映像では何組か見たことありますが、生で観るのは人生初でした。
なんと言っても今回はちゃぴ(愛希れいか)の退団公演なので、
ちゃぴの演技を歌を姿をしっかり見届けたくて行きました。
最初に見たのはアリスの恋人?で、その時は
とにかく勢いと若さで押し切る!!って感じだったので、
まさかエリザベートで退団するとは思ってなかったなあ…。
少女から皇后になっていく過程が、ちゃぴ本人と重なって
鏡の間で登場する所とか思わず大きくなって…と完全に保護者気分でしたね。
歌も、ん?と思う所が一か所もなく、
安心を通り越して怖いくらい上手かった。
他の皆が苦戦してるような印象だったので余計にそう感じたのかも。
とにかく個人的に1位2位くらいに好きですちゃぴエリザ。
たまきちや他キャストのことは次の記事で~。
花組 BEAUTIFUL GARDEN −百花繚乱− 感想
ショーの感想です。
最前で見るお芝居も十分迫力を感じたのですが、
ショーは全くその比ではなかったです。もはや4Dです。
ショー・スペクタキュラー
『BEAUTIFUL GARDEN −百花繚乱−』
※ネタバレ・記憶違いご容赦ください。
真夜中の怪しげな庭園の映像からスタート。
蝶美男子(と書いてバタフライと読む)に扮した
花男達が誘う中、ゴンドラからみりお降臨。
コムさんの「タカラヅカ・ドリーム・キングダム」をちょっとだけ思い出しました。
オープニングの紫×黒の軍服っぽい衣装+手袋(重要)結構好みです。
(ア○スイみたいと言われてますが…)
セクシーアダルト系統の花園の方が合ってるんじゃないかなと。
とか思っていたら、
下手階段からみりお様が客席に降臨。(死)
本当に目の前…!!
同じ人間とは思えないくらいの美しさ…!!
一瞬でしたが目に焼き付けました。
そして場面が変わり、
マイティ(水美舞斗)が蜂になったり闘牛になったりします(超ざっくり)
今回とにかくどこを見てもマイティが居て、いや野口先生マイティ好きすぎない?と思いましたが、私も好きなのでまぁ…。
あと光くん(柚香光)中心のダンスナンバー。
モノクロのお衣裳で、カラフルな傘を持って踊るというのがシンプルおしゃれ。
ザ・2番手という感じの場面。
そんなこんなで中詰。
ダイジェストを見た時から楽しみにしてた夏ソングメドレー。
花男のアロハシャツの似合いっぷりを堪能できます。
そしてみりおちゃんのHOT LIMIT。最高です。
もうずっと夏終わらないで~~~と心の中で叫びました。
しかも中詰は客席降りがあり、自分の目の前にはちなつ様が来てくれました。
本当に目の前だったので、正直直視できず、
ちなつ越しに舞台上のみりゆき光くんに視線を向けるという
よくわからない楽しみ方をしてしまいました(笑)
ちなつ様めちゃくちゃキザでかっこよかったです。
お手タッチもできてここはもう大満足でした。
そこからお芝居仕立ての場面があり、
ゆきちゃんソロ、燕尾と続き、もう一種の定番と化したアイドル風ナンバー。
最初は斬新で好きでしたが、ここ最近はまたか…(笑)と思っちゃいます。
ですが、今回は柚香水美コンビの演出に思わずエモい…と言わざるを得ません。
二人だけ違う色の片手袋してたり、背中合わせで歌ったり、同期萌えにはたまらないです。
最前だといつもは見えない部分(表情や衣装など)もじっくり見る事ができ
あっという間に時間が過ぎてしまって、実質体感10分くらいでしたほんとに。
パレードの銀橋渡り。みりおちゃんの背負ってる羽の大きさを
この目で実感できたこと一生忘れません。
----------------------------------------------------------------------
いつ退団してもおかしくない時期に、このような形でみりお率いる花組を見れて本当によかったなあと思います。
花組 MESSIAH(メサイア)-異聞・天草四郎- 感想
先日宝塚花組のメサイア/BEAUTIFUL GARDENを観劇してきました。
7、8年ゆるい宝塚ファンでしたが、今回初めてSS席最前で観ることが叶い、この感動をどうしても書きとめておきたくて、ブログを作ってしまいました。
ということで、さっそく内容と、個人的な感想を書いていきたいと思います。
※ネタバレ・記憶違い等ご容赦ください。
ミュージカル『MESSIAH(メサイア) −異聞・天草四郎−』
開演する少し前から波の音が聞こえていて。
徐々に暗くなり、あ~~~始まるな~~と思った時、
目の前のオケボックスから誰かが上がってくる。
一瞬なにが起こったのかわかりませんでしたが、
パッと見上げたらそこにはみりお(明日海りお)が。
もうオーラ、存在感がやばい。
みりおちゃん(普段呼んでる)なんて言ってられないこれは。明日海りお様。
と放心状態で暫く話が頭に入って来ない事態が発生。
間に光くんの場面があるんですが見事に聞き逃しました。
この公演ではみりお演じる天草四郎は、元は海賊という設定。
史実をよく知らないまま観た人間としては、海賊時代のオラオラ系と、
馴染んでからの性格両方楽しめるので普通に良いと思いました(安易)
嵐に合い天草へ流れ着く夜叉王(天草四郎)/みりお。
そこで小左衛門/あきら(瀬戸かずや)他、島の人々に助けられて、
四郎という名をもらい、天草四郎として物語が進んでいく。
あきら、また華ちゃん(華優希)と親子の役でちょっと微笑ましくなりました。
一方で、南蛮絵師のリノ(柚香光)と流雨(仙名彩世)は
天草と島原の間にある島で、ひっそりとキリシタン達の為に聖人画を描いて暮らしている。
光くん、今回のお役個人的にこれまで見た公演の中で一番良かったです。
かなり難しい役どころだったと思うのですが、リノという人物が降りてきていて
「演技」感が無くなったように思います。
ゆきちゃんは、前回に続き包容力というか母性あふれる女性の役。
(リノが絵を描くときのモデルということなので、
ゆきちゃんに似せてるのかな…?とたくさん置いてある絵画を見てみましたが、さすがに違った)
そんな中、キリシタン弾圧を加速させる幕府側。
藩主の松倉勝家/ちなつ(鳳月杏)の悪役っぷりがとにかく神がかっていました。
同じく幕府側の松平信綱/マイティ(水美舞斗)も重要な役柄で、
職務的な責任感と、キリシタン達に同情し助けてあげたい気持ちとで、
入り混じる繊細な部分を見事に演じていました。
源氏物語や雪華抄でも思いましたが、マイティは青天がめちゃくちゃ似合うんですよね。
顔立ちはハーフっぽいのに不思議。
そして話は進んでいき、
一番の見せ場であろう天草で四郎が島民たちに訴えかける場面。
なぜ神は苦しい時辛い時でも沈黙したままなのか?
死んでから天国(はらいそ)に行って意味があるのか?
と、どうしようもない感情を全部出し切って叫ぶ四郎……というかみりおの気迫が
物凄くて。
いやトップスターがこんなに涙やらなんやら晒け出すことあります??
これを組子たちは毎回見てるんですよね…。半端ないです。
内容も相まって胸が締め付けられました……。
ただ、四郎は生きるために戦おうと呼びかけ、
島民たちもそれについて行った訳ですが
結局(リノ以外)全滅してしまって。
ラストシーンで天国で皆が幸せそうな顔をしているのを見ると、
何とも言えない気持ちになり涙。
四郎と流雨は神様のような金の衣装で、本当に宗教画のようでした。
-------------------------------------------------------
最初こそ舞台との距離感にそわそわした状態でしたが、
お芝居自体が良かったので、意外としっかり見れるもんなんだなと。
ただ銀橋でお芝居している時だけ、
近すぎて内容が頭に入って来ないのはどうにもならない気がしました。
一番近さを感じたのは松倉勝家/ちなつ様が刀振り回してる時。